琉球時代の高貴なお菓子、クンペン

見た目は、さほどかわいい色合いでもなく、そして、高貴な印象もありません。ただ丸くて茶色いお饅頭のようなお菓子。ですが、地元ウチナンチュ(沖縄人)にもファンは多いのです。割ると、ピーナッツとゴマの風味と香りが広がります。ピーナッツとゴマをすりおろしたような餡が入っているのです。琉球王朝時代には、中国皇帝等への献上品として贈られていたり、王朝最高のユタ(巫女のような存在)が、神様へ献上したものだと言われています。食べてみれば、口の中で広がるピーナツとゴマ餡の風味で、高貴なお菓子だったことがわかるでしょう。今では、庶民のお盆にはなくてはならない存在の一つです。一つ一つ包装されて販売されていることがほとんどです。
琉球時代の庶民のおやつ、タンナファクルー
上記のクンペンとよく似ていますが、見た目はとても地味です。黒糖がたくさん使われているので、茶色で丸いお菓子。黒糖のシーズンには、黒糖を多く含んでいるため、茶色が増し、地味度も上がりますが、甘くてしっとりとした味わい度合は上がります。また、一つ一つ包装されているクンペンと違い、11個や3個などまとまって入っているので、たくさん食べれるといった、高貴な存在だったクンペンとは違ったお得感。味は、素朴ですが、歴史を知ると、お茶と仲間とワイワイ食べていたのかな、と感じられるでしょう。。
沖縄で親しまれる、さんぴんちゃ(ジャスミンティー)や、緑茶ともよく合い、沖縄のオバーの家に行くと必ずあったというウチナンチュも多いです。
鹿児島県の離島である与論島。サンゴ礁に囲まれた遠浅の海は透明度が高く美しいことはこの上ありません。そんな与論島の旅行ではビーチを散歩したり、泳いだり、郷土料理を楽しんだりとのんびりすごしましょう。